各販売会社が公開するデータをもとに、編集部独自の分析で投資信託の売れ筋を考察する連載。今回は、ゆうちょ銀行・郵便局のデータをもとに解説。

ゆうちょ銀行・郵便局の売れ筋の2025年11月のトップは「大和ストック インデックス225ファンド」になった。9月のトップだった「iFree S&P500インデックス」は第2位に後退し、第2位だった「つみたて先進国株式」は第4位にまで下がって第3位には9月に第4位だった「つみたて日本株式(TOPIX)」が上がった。米国株や先進国株が後退して国内株が上昇した。「つみたて全世界株式」は第5位で変わらなかった。第6位以下のバランス型ファンドの順位の変動は軽微で、11月は株式インデックスファンドで国内株への注目度が一気に高まったことが特徴だ。

 

2025年の成績トップは「大和ストック インデックス225ファンド」!

ゆうちょ銀行・郵便局の売れ筋ランキングでは、2024年5月以降は大和アセットマネジメントが設定する「iFree S&P500インデックス」がトップに定着していた(2025年5月のみ「HSBCグローバル・ターゲット利回り債券ファンド2025-05(限定追加型)」(HSBCアセットマネジメント)がトップ)。それに続いたのは三菱UFJアセットマネジメントの「つみたて先進国株式」や「つみたて全世界株式」などの外国株インデックスファンドだった。国内株はというと、大和アセットの「大和ストック インデックス225ファンド」が2024年7月に第2位、2024年9月から2025年3月まで第3位になるなど、外国株インデックスファンドに割り込む人気はあったが、常に「iFree S&P500インデックス」の下位にあった。

しかし、2025年になってからの年初来騰落率では、「大和ストック インデックス225ファンド」は「iFree S&P500インデックス」を抑えて5本の株式インデックスファンドの中ではトップの成績になっている。9月までは「大和ストック インデックス225ファンド」より良い成績だった「つみたて日本株式(TOPIX)」(三菱UFJアセット)も、9月以降は「大和ストック インデックス225ファンド」にトップを譲っている。一方、外国株インデックスファンドの中では「つみたて全世界株式」が一番上で、次に「つみたて先進国株式」、その下に「iFree S&P500インデックス」という順番になった。

2025年年初来の上昇率は12月24日まででトップの「大和ストック インデックス225ファンド」が27.27%、その後「つみたて日本株式(TOPIX)」が24.99%、「つみたて全世界株式」が20.07%、「つみたて先進国株式」が18.72%、「iFree S&P500インデックス」は15.27%と続く。「iFree S&P500インデックス」とトップの「大和ストック インデックス225ファンド」の上昇率には2倍近い開きがある。「iFree S&P500インデックス」は4月の「トランプ関税ショック」による下落の影響が大きく出て、その後に株価は回復したものの、下落率が大きかった分、他のファンドに届かなかった。