2024年と2025年で異なる株式インデックスの上昇率

ところが、2024年の年間騰落率では、「iFree S&P500インデックス」が40.55%でトップだった。「つみたて先進国株式」が34.50%、「つみたて全世界株式」が32.14%で、2024年は米国株を中心に外国株インデックスが大きく上昇した1年だった。国内株は7月31日に日銀が0.25%の利上げを行い、その際の市場とのコミュニケーションが悪かった影響で8月5日には「日経平均株価(日経225)」が1987年のブラックマンデー以来の急落となった。この急落の影響を国内株式市場は2024年末まで引きずることになった。「大和ストック インデックス225ファンド」の年間騰落率は20.48%で「iFree S&P500インデックス」に上昇率で2倍ほどの差をあけられた。「つみたて日本株式(TOPIX)」は20.23%だった。

2年連続での株式市場の大きな上昇は2026年に引き継がれるのか?

2024年から約2年間の騰落率では、2024年の貯金が生きて「iFree S&P500インデックス」が62.01%でトップになる。次いで「つみたて先進国株式」の59.68%、「つみたて全世界株式」の58.67%。「大和ストックインデックス225ファンド」は53.34%、「つみたて日本株式(TOPIX)」は50.28%だった。外国株ファンドと比較して国内株ファンドの方がパフォーマンスは悪かったが、海外株と国内株の上昇率の差はほとんどなくなってきている。

 

2026年はどのような展開になるのだろうか? 過去2年間は株式ファンドが大きく値上がりした。海外株式ファンドも国内株式ファンドも2年で50%以上も資産価値が増えたことになるが、この勢いのままに株式市場は上昇するのだろうか? 現在予測される企業業績は日米ともに主要株式インデックスのEPS(1株当たり利益)成長率が10~15%程度伸びるという見通しだ。企業業績の伸び率だけでは過去2年間ほどの株価の上昇は得られない。「AI」のような魅力的な高成長事業が出てくるか、あるいは、思い切った金融緩和など政策面でサポートがなければ過去2年ほどの値上がりは難しいということになりかねない。

足元、12月23日には米「S&P500」指数は史上最高値を更新し、24日も続伸した。そして、「NY金先物」も12月17日に史上最高値を更新し、12月23日まで史上最高値を更新し続けた。また、国内でも「TOPIX(東証株価指数)」は12月15日まで史上最高値を更新している。これらのマーケットの強い動きが2026年に入って、どこまで持続するものなのか? 2年連続で大きく株価が値上がりした後だけに、慎重に行方をみていきたい。

執筆/ライター・記者 徳永 浩