各販売会社が公開するデータをもとに、編集部独自の分析で投資信託の売れ筋を考察する連載。今回は、滋賀銀行のデータをもとに解説。

滋賀銀行の投信売れ筋ランキング(販売件数)の2025年11月のトップ4は前月と同様にトップが「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」、以下は「のむラップ・ファンド(普通型)」、「のむラップ・ファンド(積極型)」、「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)」の順番だった。また、トップ10圏外から「フィデリティ・Jリート・アクティブ・ファンド」が第10位にランクインした。一方、9月にはトップ3だった「日経225ノーロードオープン」、「たわらノーロードS&P500」、「たわらノーロード全世界株式」、また、第9位だった「SMTAMダウ・ジョーンズインデックスファンド」などの株式インデックスファンドは10月にトップ10圏外に落ち、11月にも戻ってこなかった。

 

「インデックス」から「アクティブファンド」に

滋賀銀行の売れ筋でトップ3が「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」、「のむラップ・ファンド(普通型)」、「のむラップ・ファンド(積極型)」となったのは2024年11月、12月と同じ結果だ。この当時は「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)」はトップ10に入っていない。「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)」がトップ10にランクインしたのは2025年6月からだった。

また、2025年になると「日経225ノーロードオープン」がトップを占める。当コーナーが記録しているだけでも2025年3月から9月まで滋賀銀行ランキングでは連続してトップの位置にある。3月の時点では「日経225」は3万5000円台。2024年7月に付けた4万2000円台の高値から大きく下押した水準だった。それと比較すると2月に史上最高値を更新した「S&P500」の上昇圧力は強かった。3月に国内株に注目したのは眼力があったといえよう。

そして、5月には4月の安値から出直ってきた「たわらノーロードS&P500」が第2位に上がり、5月から9月までは「日経225ノーロードオープン」と「たわらノーロードS&P500」の1位・2位が定着していた。株式インデックスファンドへの強い人気が9月まで続いたものの、10月には「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」がトップに返り咲き、「のむラップ・ファンド」に続きアクティブファンドが上位を占めるランキングに大きく変化してしまった。