中森さんが通常の契約書を選んだ本当の理由
中森さんがわざわざ公正証書ではなく通常の契約書を選んだ理由はそれを証拠に親族に連絡して協力を仰ぐという力技を予定していた点にあったようだ。
付き合いが長い分親やいとこなど親族とのつながりもそれなりにあったようで、最悪の場合貸したお金はそこから回収すればよいと考えていたようだ。
そのため、半年経過し約束通りお金が返ってこなかった時点で中森さんは即座に大嶋さんの親と連絡を取り、契約書を見せそれをもとに親から返済をしてもらったようだ。
狡猾かつ大胆な方法だといえるかもしれないが、通常の契約書であっても協力的な相手の親や親族とつながっていれば高い確率でお金を回収できるのだ。
契約書はそれなりに強力だが注意も必要
中森さんのやり方は誰でもできる方法ではないしお勧めできるものでもない。しかし、契約書の存在はやはり一般的に強力なものであることが再認識できた事例でもある。
SNSが発達したり個人主義の強くなっている昨今では契約書なんてあっても意味がないと思われる方も増えているかもしれないが、やはり使い方次第では十分強力な武器となり、公正証書でなくてもよいという場合もあるのかもしれない。
しかし、中森さんの事例はたまたまうまくいったのであり、親族含めよく見知った相手だからこそできたものだ。誰でも真似すればいいというものでもない。
もし、「契約書など作っても意味がない」と思われた方は今一度考えてみてほしい。契約書は当人同士だけではなく、対外的にも効果を発揮することがある重要なものであるということを。
※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。