スマホの普及から情報があふれた現在。「契約書なんて意味がない」といった意見も見受けられるようになってきた。筆者自身もある面ではそのように思っている面があるのも事実だ。しかし、やはり依然としてお金の貸し借りにおいて契約書の作成は重要だ。今回、筆者がそう再度認識した中森さん(仮名)の事例を紹介しよう。
中森さんが学生時代から頭の上がらない相手
誰でも頭の上がらない先輩や上司の1人や2人、いるのではないだろうか。お世話になった、あこがれている、理由はさまざまだと思われる。
中森さんとてそれは例外ではない。中森さんは現在43歳で学生時代だったのは20年以上も前のことだ。しかし、中森さんにはその学生時代に今の今になっても頭の上がらない恩人ともいえる先輩がいる。
それが今回問題の発端となった大嶋さん(仮名)だ。中森さんは学生時代大変に酒癖が悪く、酔って周囲に迷惑をかけることが多かった。サークル活動に熱中するあまり単位も落としがちで学業も芳しくなかった。
そんな堕落した生活の中森さんにかいがいしく世話を焼いていたのが大嶋さんというわけだ。
中森さんが大学を無事卒業できたのも間違いなく大嶋さんのおかげだという。挙げ句、新卒から現在まで20年以上勤めている勤務先も大嶋さんからの紹介で見つけたものだ。
まさに、中森さんにとって大嶋さんは人生の恩人ともいえるかけがえのない存在で、頭の上がらない存在なのだ。