<前編のあらすじ>

自治体の施設に勤務する公務員の阿部健太さん(38歳・男性)。35歳を過ぎたころから、家族からも結婚をせかされるようになり、このままではまずいと婚活を始めました。

最初に利用したのはマッチングアプリです。ようやくマッチした相手は15歳下の有名アイドル似の大学生でした。メールでやり取りをしていると、「健太君に会いたい! 東京行きたい! でも、お金ないんだよね」と泣きつかれ、阿部さんは交通費と宿代を援助することを申し出ました。

顔合わせ当日、まずは女性を迎えに行った空港に併設されたカフェでお茶をすることに。ところが話も盛り上がって楽しんでいた時、事件は起きたのです。阿部さんがトイレに立って戻ってくると、先に渡していた15万円の入った封筒とともに彼女の姿が消えていました。

この出来事にすっかり懲りてしまった阿部さんは、高い月額料金を支払って会員を厳選するタイプのマッチングアプリへ入会することを決意します。

●前編:【彼女いない歴23年・公務員男性が始めた本気の婚活。美人女子大生との初デートで起きた「とんでもない出来事」】

サービス料の高いマッチングアプリへの入会を決意

もうすぐ38歳になる公務員の僕は、彼女いない歴23年です。35歳を過ぎた頃から、同期が次々と結婚していくのに焦りを覚え、周囲に内緒で婚活を始めるようになりました。

最初に利用したのがマッチングアプリです。しかし、自称“九州在住の大学生”に「健太君に会いたい! 東京行きたい! でも、お金ないんだよね」と泣きつかれて飛行機代とホテル代15万円をだまし取られました。

どんな人が会員になっているか分からないような怪しい会社のサービスを利用したのが間違いだった……。

そう考えた僕は、今度は入会資格が厳しい会員を厳選したマッチングアプリに登録しました。その分、サービス料も高くて月々の支払いは5000円を超えます。「今度こそ元手を取らなくては」と決意しました。

幸運にも、入会後間もなくマッチングに成功し、相手の女性から「良かったら会いませんか?」と誘われました。いきなりのお誘いには驚きましたが、マッチングアプリ利用者のSNSを読んでいると、「中には早めに会ってどんな人物かを確かめたい女性もいるから、相手のペースに合わせろ」と書いてあります。待ち合わせ場所に指定されたダーツバーにいそいそと出掛けていきました。