家族の悩みは「子供部屋おじさん」の弟の存在
そんな私の目下の悩みが、実家の弟の存在です。45歳になる弟は独身で、生まれてこの方、一度として実家を離れたことがありません。大学も片道2時間かけて実家から通い、就職後も実家から通勤しています。中学生の娘によると、弟のような人のことを「子供部屋おじさん」と言うのだそうです。
弟は鉄道オタクで、休みの度に鉄道旅行に出掛けているようですが、結婚はおろか、実家を出ていく気配さえ全くありません。
3年前に父が亡くなり、最初は弟がいてくれるおかげで足の悪い母を1人にせずに済んで良かったと思っていました。ところが、それは私の甘い考えで、母はこの3年間困ったことが起きたり足りないものがあったりすると、決まって私のところに電話をかけてきました。
あまりに高頻度なため「私だって仕事があるのよ。弘之(弟)がそばにいるんだから、弘之に言ってよ」と文句を言うと、「だって、あの子は何もしてくれないんだもの」とむくれます。それどころか、弟の食事の支度や洗濯まで母がしていたようなのです。
「お母さん、弘之から家政婦代をもらった方がいいんじゃないの」と皮肉ったら、なんと、弟は就職してから一度も家にお金を入れたことがないと言います。
「お父さんが何度か注意したんだけど、あの子、『自分のうちに住んでいるのに、どうして家賃を払わないといけないの?』って言うのよ。それに、共働きのお前のところと違って弘之は大してお給料をもらっていないみたいだから」
この話を聞いた時は、弟の身勝手さはもちろんですが、弟に大甘な母にもあきれたものです。共働きと言うと聞こえはいいかもしれませんが、わが家はいわゆるパワーカップルなどではなく、夫は区役所の職員、私は医療事務のパートです。稼げるお金など、たかがしれています。