池上愛子さん(仮名)は53歳。40歳前後で出産したため、上の娘が中学生、下の息子はまだ小学生です。3年前に自宅を購入したばかりで住宅ローンの返済に追われ、これから本格化する子供たちの教育費にも頭を悩ませています。
そんな池上さんの実家では父親が亡くなった後、高齢の母親と45歳で独身の弟が2人で暮らしていましたが、母親が大腿骨を折って寝たきりになる可能性が高いと言われ、施設に入居することになりました。しかし、母親の年金で賄えそうな近隣の特別養護老人ホームはどこも順番待ちの状態で、民間ホームに入居するために実家を売却するしかないという結論に至りました。
そこでごねたのが一度も実家を出たことのない“子供部屋おじさん”の弟です。「昔は優しい子だったのに、今はただのクズ野郎」。母親の介護や実家の片付けには一切協力せず、好き勝手をし放題の弟との絶縁を決めるまでの経緯を池上さんに話してもらいました。
〈池上愛子さんプロフィール〉
千葉県在住
53歳
女性
医療事務パート
公務員の夫、中学生の長女、小学生の長男と4人家族
金融資産250万円(世帯)
私は晩婚で、37歳で結婚して39歳で長女、42歳で長男を出産しました。そのため、50歳を超えた今も子育ての真っ最中です。ですから、最近の子育て支援策は大歓迎ですが、長男が一人前になるまでは、同い年の夫と夫婦ともども、まだまだ働かないといけないなと思っています。