資産活用層は「分配金」を得て、年金の足しにする

ところで、先ほどご紹介したJ-REITに投資して、そこから分配金を得るという戦略は、実は「資産活用層」にとって最も有効な手段だと考えます。

「老後2000万円問題」では、無職の高齢者2人世帯が30年間で不足するお金を2000万円としました。毎月5万5000円が不足する計算です。

ですが、前述したように、成長投資枠の1200万円いっぱいまで、5%の分配金利回りが得られるJ-REITを買っておけば、毎月5万円の分配金が得られるのですから、2000万円問題のかなりの部分はカバーできるはずなのです。

もちろんJ-REITだけでなく、株式の高配当利回り銘柄でも良いですし、最近は高配当利回り銘柄で構成されたインデックスに連動するETFも登場していますから、これらに分散投資するという手もあります。

この手の高配当利回り株やETF、高分配利回りのJ-REITのポートフォリオは、買い付けた時点の株価や取引所価格で利回りが確定するので、その先、株価などが大きく値下がりしたとしても、業績や家賃収入の悪化で減配にならない限り、ずっと5%の利回りを享受できます。

参考
・金融庁「新しいNISA」