あと3カ月もすると、昨年から話題になっていた新NISAがスタートします。それに向けて、投資熱がどこまで高まるのかに注目が集まっていますが、少なくとも現行NISAで見る限り、NISAに対する関心は案外冷静のようです。

圧倒的に口座数が伸びたつみたてNISA

金融庁が四半期ベースで定期的にまとめている「金融庁 NISA・ジュニアNISA口座の利用状況に関する調査結果」が直近の9月22日に公表されているので、その数字を追ってみましょう。

公表されているデータ名は「NISA・ジュニアNISA口座」となっていますが、ジュニアNISAは年内を持って終了になるので、ここでは一般NISAとつみたてNISAの数字について考えてみたいと思います。現行制度における一般NISAがスタートしたのは2014年1月、つみたてNISAがスタートしたのは2018年1月からのことです。

まず口座数の推移を年末ベースで見ていきましょう。

出所:金融庁「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況に関する調査結果」を元に筆者作成

つみたてNISAのスタートが2018年ですから、2018年内に口座開設が完了した2018年末時点の口座数を見ると、103万6603口座でした。それが2023年6月末時点では835万8139口座にまで増えています。 

対して、同期間中における一般NISAの口座数は、2018年末が909万6936口座で、2023年6月末のそれは1105万6122口座でした。

この間の増減率を比較すると、一般NISAの21.53%増に対し、つみたてNISAのそれは706.30%増ですから、増減率で比較するとこの4年半で圧倒的に大きく伸びたのは、つみたてNISAであることが分かります。