定年を迎える前年、久しぶりに高校の同窓会に参加した私は、同級生の松橋孝也がカリスマ個人投資家としてその世界では有名な存在になっていたことを知り、年がいもなく嫉妬の炎を燃やしました。

「松崎ごときに負けてたまるか」と自分も本格的に投資を始めることにしたのです。用意した資金は2000万円。証券会社のストラテジストの予想シナリオに沿って営業職員が勧めてくれたバイオ株や、株式のリスクヘッジとなる高利回りの債券に全額を注ぎ込みました。

●前編:【カリスマ投資家の同級生に嫉妬の炎を燃やし…63歳男性の対抗心が招いた悲惨な失敗】

無残に終わった投資デビューの結果

しかし、投資デビューは無残にも失敗。1年後には高利回りの債券がノックインし、バイオ株も復調せず、とうとう運用資産は半分を切ってしまいました。

定年直前で1000万円を溶かして焦っていた時、定期購入している経済誌でIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)という職業があることを知りました。これぞ天のおぼしめし、すがってみるしかないと思いました。

IFAの今泉さんに相談することに

そこで早速IFAサイトで専門家を探し、たどり着いたのが勤務先の近くに事務所を置くIFA事務所。その代表として私を迎えてくれたのが今泉さんでした。

今泉さんは年齢的には私よりひと回り下、最初に面談をした際に抱いた感想は「この人は、アドバイザーではなくカウンセラーだな」というものでした。

私が困っていることを根気よく聞き出し、何が問題だったのかを整理して共有し、私に適したソリューションへと導く。そういう論理的なカウンセリングメソッドをしっかり持っている方だという印象を受けたのです。