リストには「つみたて投資枠」で買える商品も
先ほどお伝えしたとおり、つみたて投資枠は長期投資、成長投資枠はリスクの高い投資と、そもそもの目的が分かれています。
したがって、コツコツ資産形成しつつ少し冒険したい人は、つみたて投資枠では“分散効果の高い商品”を毎月買いながら、成長投資枠では“リスクも取り、大きく収益も狙える商品”も買っていくと、2つの枠を活かして使い分けられます。
このように、安定性と収益性のどちらか一方だけを重視するのでなく、様々な使い方ができる。とにかく自由度が高い点が、新NISAの大きなメリットでもあるのです。
2023年6月21日に発表された約1000本の投資信託は、成長投資枠で買える商品リストです。しかしこの中には、つみたて投資枠の対象商品も162本含まれています。つまり、この162本は「つみたて投資枠・成長投資枠のどちらでも買える商品」と言うこともできます。
新NISAでは、2つの枠を合わせて1800万円の投資が可能です。そのうち成長投資枠として使えるのは1200万円までですが、全額の1800万円をつみたて投資枠として使うこともできます。
したがって、今回公表された「つみたて投資枠・成長投資枠のどちらでも買える162本の商品」に投資するのであれば、とりあえずはつみたて投資枠で運用するのがリスク面ではおすすめです。そうして将来の投資の選択肢を広げるためにも、成長投資枠はなるべく使わずにとっておく、という手も考えられます。
注目すべきは「成長投資枠でしか買えない商品」!
ところで、今回のニュースで私が特に注目しているポイントはどこか。それは、「成長投資枠でしか買えない」870本の投資信託です。
新NISAの使い方は投資スタンスによって無数に考えられますが……「成長投資枠ならではの、ハイリスク・ハイリターンの投資にもチャレンジしてみたい!」と考える人は、今回公表されたリストが投資対象を決める材料となるでしょう。