2024年中に新NISAで金融商品を購入した全国10代~70代の男女7610人を対象に実施された「新NISA開始1年後の利用動向に関する調査結果(速報版)」(日本証券業協会)。購入・売却額や銘柄数、購入・売却商品とその理由や損益などを聞いている。そのうち60代に絞った「成長投資枠」での投資額について傾向を見ていこう。
【男性60代】成長投資枠「200万円以上」が約4割
男性60代「成長投資枠」購入金額ランキング
1位 240万円 21.3%
2位 50万円~100万円未満 17.3%
3位 200万円~240万円未満 16.1%
4位 20万円~50万円未満 12.5%
5位 100万円~150万円未満 9.9%
6位 10万円未満 9.7%
7位 150万円~200万円未満 6.9%
8位 10万円~20万円未満 6.2%
(n=577)
成長投資枠の非課税投資枠の上限は年間240万円。個別株式や投資信託を売買することができる。男性60代の「成長投資枠」の平均購入金額は129.9万円だった。全年代平均の投資額は103.3万円で、その額を25万円以上も上回っている。
特に1位「240万円」は21.3%と、全年代の男性でもっとも高い。3位の「200万円~240万円未満」16.1%と併せると、上限いっぱいもしくは近い額まで購入している層が約4割もおり、非課税投資枠を積極的に活用しようとする意識が見られる。
この傾向から男性60代は退職金や今までに蓄積した資産を活用し、非課税メリットを最大限に享受しようと積極的に運用していると見られる。制度をフル活用し、リスクを取りながらも成長性を求める投資選好からは、蓄えた資産をさらに有効活用していくフェーズにあるとも考えられそうだ。