2024年中に新NISAで金融商品を購入した全国の10代~70代男女7610人を対象に実施された「新NISA開始1年後の利用動向に関する調査結果(速報版)」(日本証券業協会)。同調査では新NISAの購入・売却金額や銘柄数、商品の購入・売却理由や損益などを聞いている。そのうち70代に絞った「成長投資枠」での投資額について傾向を見ていこう。

【男性70代】成長投資枠「200万円以上」が約4割

 
出所:日本証券業協会「新NISA開始1年後の利用動向に関する調査結果(速報版)」
 

男性70代「成長投資枠」購入金額ランキング

1位 200万円~240万円未満 19.2%
2位 240万円 19.0%
3位 50万円~100万円未満 14.7%
4位 100万円~150万円未満 14.4%
5位 150万円~200万円未満 9.9%
6位 20万円~50万円未満 9.7%
7位 10万円未満 7.0%
8位 10万円~20万円未満 6.1%
(n=443)

男性70代の成長投資枠の購入金額では、「200万円~240万円未満」19.2%と「240万円」19.0%が突出しており、非課税投資枠の年間上限額近くまで投資している人が全体の約38%を占めている。

また、「50万円~150万円」の中間帯も約29%と高く、平均購入金額は138.8万円に達している。つみたて投資枠同様、退職金や長年の蓄積資産を活用し、非課税メリットを最大限に享受しようとする積極的な投資姿勢が表れているといえそうだ。

また、20万円未満の少額投資の割合が低いことからも、お試し的な投資ではなく、計画的かつ戦略的な資産運用を行っていることもうかがえる。一般的に男性70代は資産形成というよりも、蓄えた資産を有効活用する段階にあるといえそうだが、新NISAの成長投資枠では文字どおり成長性を求めてリスクを取る投資選好も垣間見られる結果となったようだ。

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