注意したい2つのポイント
最後に、今回のニュースで注意したい「2つのポイント」についてお伝えします。
自分の許容できるリスクや投資スタンスを見失わない
まず1つは、「安全に投資をしたい人にとって、今回のニュースはあまり関係ない」ということ。
何度もお伝えしたとおり、成長投資枠で買える商品は基本的にハイリスク・ハイリターンです。新NISAでは投資によって得られた利益が非課税になるため、利益が増えるほど非課税メリットも大きくなりますが、やはり大きく利益を狙える商品は、リスクも高くなります。
なお、投資における「リスクが高い」とは、短期的な値動きが大きいということ。投資するタイミングによっては、買ったばかりの商品がガクッと値下がりして、大きく損してしまった……という可能性もあるのです。
したがって、安全な道を進みたい方は、「成長投資枠はまったく使わない」という選択ももちろんOKです。これから成長投資枠で買える商品が次々公開され、目移りするかもしれませんが、自分のペースで「つみたて投資枠」だけを狙って投資する手堅い投資も1つの正解です。
信託報酬をよくチェックする
そしてもう1つのポイントは、信託報酬。つまり、手数料の存在です。
今回のリストは、どれも「新NISAで運用できる」という、いわばお墨付きの商品。序盤にお伝えした、①信託期間が20年未満、②毎月分配型、③高レバレッジ型、という「あまりにもリスクが高すぎる商品」に該当しないことは確かです。
しかし、商品そのものの安全性と信託報酬の高さはまったく別の話。特に、非課税期間が無期限となる新NISAでは、かなり長期間の投資も可能です。たとえ0.1%の違いであっても、最終的には結構な金額の差になるため、信託報酬はしっかりと確認しておかなければなりません。
今回公開されたリストには、魅力的な商品がたくさんあります。しかし、このような細かい点も事前にしっかり確認して、「それでも投資する価値がある」と自身で納得できるものだけを買うようにしましょう。
●新NISAの2つの投資枠の違いって? 詳しくは【新NISAの2つの投資枠を徹底解説! 結局どう使い分けるのが正解?】(本サイト記事)で紹介しています。