2024年からスタートする新NISA制度は、現行の「つみたて・一般・ジュニアNISA」(以下、総称して「旧NISA」)からとても大きな制度変更が行われるため、世間の注目が集まっています。ですが、新たな制度を有効に活用していくためには、何よりもまず今年で終わる「旧NISA」に注目する必要があります。
NISAはいつから使い始めるべき?
2024年からスタートする新NISAは、旧NISAと比べて大きく次の変更があります。
●株や投資信託から得られる利益が永久に非課税(非課税保有期限の無期限化)
●元本1800万円までの投資なら完全に非課税(投資枠の大幅拡大)
新制度について知れば知るほどお得だと分かる一方で、メリットが大きすぎるあまり、「新NISAが始まる2024年まで何もしない方が正解じゃないの?」と考えている方も多いのではないでしょうか。
ですが、新NISAをとことんお得に使うのであればむしろ真逆の考え方をすべきです。2024年に新制度に移⾏するからこそ、2023年は旧NISAでしかできないことをやっておきましょう。
2023年に旧NISAを使い切るべき“これだけの理由”
結論から言えば、2023年のベストな動き方は、年末までに旧NISAを極限まで使い切ることです。新制度の方がメリットも多くお得なのにわざわざ旧制度を使うのはなぜ? と思われるかもしれません。その理由は2つあります。
1.非課税枠を増やせる
まず、旧NISAを使うことで非課税金額を大幅に増やすことができます。なぜなら、新NISAと旧NISAは「全く別物」として扱われるからです。
新NISAに関するありがちな誤解の1つに「旧NISAと新NISAを合わせて、元本1800万円までが非課税になるのでは?」というものがあります。しかし、旧NISAをどれだけ使おうが「新NISAのみで元本1800万円まで非課税になる」というのが正解です。
そのため、仮に2023年までの旧NISAで200万円を投資した場合、新NISAで投資することになる1800万円とあわせて、元本2000万円分もの非課税メリットが得られることになるのです。