あと半年でスタートする、新NISA。前回の記事【新NISAを使う“5つ”のメリットー旧NISAからの変更点も解説!】では、制度を使う利点と30年後の予測を解説しました。

ですが、一通り制度の内容が分かってくると、「では実際にどうやって使おうかな?」と悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで本記事では、「2024年からの新NISA活用術」についてお伝えします。

新NISAで目指すべきゴールとは?

まず、2023年までの旧NISAでは「毎年、いかに年内の枠を使い切るか」が資産形成のカギでした。例えば旧制度のつみたてNISAなら、年間投資枠は40万円。我が家の場合、夫婦2⼈分の80万円を投資することを、毎年のゴールとしていました。

⼀⽅、2024年からスタートする新NISAでは、年間投資上限は360万円。この枠を毎年埋めるのは、かなりのハードルです。では、新NISAは何をゴールとすれば良いのか。結論から⾔うと、「1800万円の総枠を埋めること」です。

年間投資上限の360万円は基本的に気にしない。その代わり、何年かけても良いので1800万円分を投資する。これで、⾮課税メリットを最⼤限に受けられます。

何年で枠を埋めるかペースを考える

ちなみに、ここで言うゴールとは、あくまでも”⾮課税メリットを最⼤限に得るためのゴール”を指します。何が何でも、絶対に1800万円を埋めないといけない! というものでもありません。

必要な⽣活費や資産額は、⼈それぞれ。また、⾝を削った⽣活をするぐらいなら、そもそも無理に投資をする必要すらありません。

ですが、⽣活費を⾒直し、少し投資できるぐらいの余裕ができた方。これからの⻑い⼈⽣、どこを⽬指して投資を続けていくのか? と疑問を持つ方。そのような方に贈る1つの答えが、「⾮課税制度を最⼤限に使うために、新NISA枠上限の1800万円を⽬指そう!」というものです。

この1800万円の枠を埋めるためには、何年かかっても問題ありません。年間120万円(毎⽉10万円)のペースなら、15年。年間90万円(毎⽉7.5万円)のペースなら、20年。まずは「何年で枠を使い切るか」を、ざっくりとイメージしておくと良いでしょう。