25年で枠を埋める「毎月6万円」のプラン
株や投資信託を保有していれば、毎年、配当⾦などの不労所得が得られます。したがって、できるだけ早く新NISAの投資枠1800万円分を埋めるほうが得だという考え方もあります。
実際には6年目で暴落する場合なども含めた例外もあるため、一概に正解とは言えません。しかし、本当に理想だけを⾔ってしまうと、
●年間360万円×5年=1800万円
つまり、2024年〜2028年の5年間でフルに投資し、1800万円の枠を埋めに⾏く手が考えられます。
ただ、現実的には、年間360万円の投資(毎⽉平均30万円)は、ほとんどの⼈にとって不可能なプランです。したがって、「何年かけて、新NISAの投資枠1800万円を埋めにいくか?」を、簡単にイメージしておく必要があります。
例えば「25年かけて、無理なく枠を使い切るプラン」について考えてみましょう。結論から言うと、毎月6万円のペースで積み立てができれば、年間投資額は72万円。これを25年間繰り返すと、1800万円の枠を埋められます。
●年間72万円×25年=1800万円
もっと余裕が欲しいなら「毎月4万円」のプラン
一方で、このプランをもっと柔軟に考えることもできます。「毎月6万円は少し家計に響きそうだな……」という場合、次のプランはいかがでしょうか。
●月4万円×12カ月+ボーナスで年間24万円
つまり、月々の投資額は少し落としつつ、ボーナスの一部を投資にまわすパターンです。このプランであっても、年間の投資額は72万円。
さらに、「毎回のボーナスのうち、12万円は必ず投資にまわす」と事前に決めておくことで、無駄な散財を防ぐ効果もあります。
もしあなたが、現在40歳の場合。25年間かけて、コツコツと「年間72万円の投資」を続けていけば……新NISAの枠を埋めた状態で、リタイア期の65歳を迎えられます。
以降は年金に加え、あなたが積み上げた資産から、配当金などの収入を定期的に得られます(しかもNISAの枠内なので非課税!)。
2045年ごろには、日本人の平均寿命は男性で84歳、女性で90歳になると言われています(国立社会保障・人口問題研究所『日本の将来推計人口(令和5年推計)』より)。長い老後にお金の心配をせず暮らせるよう、来年から無理なくコツコツと備えることをおすすめします。