公助・自助の両面から老後対策を!

恵理子さんは、今後の家計において、お父様の社会保険料の負担が増えるものの、ご主人自身の社会保険料控除に含められること、扶養控除で節税できることから、「目先の負担はそれほど大きくないですね」とまずは安心したようです。

もちろん、今後お父様の体調次第では医療や介護でお金がかかるかもしれませんが、それはお父様の貯金で対応することになりそうです。

恵理子さんは、「今回の件で自分たちの老後を真剣に考えるようになったんですよ」とも話してくれました。

恵理子さん夫婦は会社員で共働きですから、老後は夫婦とも基礎年金と厚生年金の2つの年金を受け取ることができます。「ねんきん定期便」の情報では、夫婦あわせて月額30万円弱ほどになりそうとのこと。

「私たちは夫婦ともに長年、年金を納めています。父の件で、やっぱり年金は大切だと実感しましたね」と笑いながらおっしゃっていました。さらに、自分たちは子どもに迷惑をかけられないとの思いから、最近は夫婦ともにiDeCoをスタートさせたと言います。

資産形成で老後を強化することは非常に大切です。今回の恵理子さんのように、何かきっかけがないと自分の年金について具体的に考えることがないかもしれません。しかし、自分の年金額を知ると、やはり“老後になくてはならないお金”だと分かりますし、iDeCo等での自助努力の大切さも痛感します。

老後のための資産形成にあたっては投信積立が効果的ですが、時間もかかるため、早めの準備が必要です。この機会にご自身の年金、老後の家計、現状の投信積立で過不足ないか、今一度、考えてみてはいかがでしょうか。