目論見書でファンドの運用方針をチェック!

投資信託には、3つの書類があります。

【目論見書】投資信託の説明書。購入するときには確認します。
【月次報告書】毎月発行されている報告書。月末の情報がまとめられています。
【運用報告書】ファンドにも決算があります。決算ごとに運用結果が報告されています。

今回は、【目論見書】をご説明します。銀行や証券会社で投資信託を購入する場合、必ず目論見書を渡されるか、ネットなどで確認しなければ購入できない決まりになっています。しかし確定拠出年金の場合は、少し仕組みが違うため目論見書に気づいていない方もおられるかもしれません。しっかりと確認しておきましょう。

目論見書の確認は、企業型確定拠出年金やiDeCo(個人型確定拠出年金)のサイトにログインし、商品一覧より確認できます。判らない場合は、コールセンターに教えて頂く方法もあります。

目論見書には形式があり、記載内容や順番も決まっていますので、実は見やすい資料となっています。まず初めにファンドの分類と属性区分がまとめられていますので、まずは概要をチェックします。

 

他にも4つの項目からなりたっています。 
 【1.ファンドの目的・特色】
 【2.投資のリスク】
 【3.運用実績】
 【4.手続き・手数料等】

個人的に一番しっかりと見る項目は、【1. ファンドの目的・特色】 になると思っています。 インデックスファンドの場合は、連動する指数のことが書かれています。アクティブファンドの場合は、銘柄の選び方や、どのような運用をしていくかの方針が書かれています。

一般的にアクティブファンドの手数料は高いのですが、高くてもこのファンドに投資したいと思えるかをチェックします。

バランスファンドの場合は、資産配分の考え方が書かれています。資産配分は、自分に合ったタイプではないと意味がありません。知らずにリスクを取りすぎている、なんて事もあります。特に市場の価格変動や運用期間によって資産配分が変わるタイプの場合は、しっかりとチェックしておきましょう。

【2.投資のリスク】
他の資産との違いが確認できるように、リターンや変動幅がグラフで示されています。1年以上運用されているファンドですと、しっかりと比較できるようになっています。

【3.運用の実績】
個人的には、成績は別の報告書、月次報告書(月次レポート)の方が最新のデータになるので、そちらをチェックしています。月次レポートについては、次回に解説します。

【4.手続き・手数料等】
手数料の中でも、運用管理費用(信託報酬)は、ファンドを持っている間もずっと掛かる手数料になります。特にバランスファンドの場合、運用管理費用(信託報酬)については注意して見ておきましょう。 商品によっては、「実質的な費用は~%」 となっている場合もありますので、注意しましょう。
※バランスファンドの場合、ファンドの中で別のファンドに投資する場合もあり、その際に投資先ファンドの信託報酬も上乗せされます。ファンド自体の信託報酬と投資先ファンドの信託報酬の合計が「実質的な費用」です。

ここまでファンドの名前と、目論見書について解説いたしました。 自分がどのような投資をしているか判らないと不安に感じる方は多いようですが、見方を覚えるだけで、かなり投資信託が身近なものになってくると思いますので、ぜひ、チェックしてみてください。

次回は、毎月のレポートが楽しみになるかもしれません、マンスリーレポートの読み方をご紹介します。