投資信託の名前で簡単に概要がわかります

■インデックスファンド編

特定の株式市場(例:日本やアメリカ)や地域(例:先進国や新興国など)を代表する指数に連動して運用されるのがインデックスファンドになります。企業型、個人型の確定拠出年金では、このインデックスファンドが手数料も安価であり幅広く分散できるため、商品ラインナップの主流になっています。

ある程度以下の法則で設定されているので、簡単に覚えられるかと思います。

規模(純資産額)が大きい2本のファンドを例に見てみたいと思います。
● 野村 外国株式インデックスファンド(確定拠出年金)
● DCダイワ 外国債券インデックス

いかかでしょうか。ちなみに、単に「外国・海外」や「世界」と表記されている場合は、先進国(日本を除くアメリカやイギリスなど20ヵ国以上)と思って頂いて大丈夫です。

■アクティブファンド編

独自の運用スタイルを設定し運用されるのがアクティブファンド。こちらもインデックスファンドと基本的には同様で、【運用会社・シリーズ名】+【投資地域】+【運用スタイル】という形は大きく変わっていませんが、インデックスファンドとの大きな違いは、運用スタイルがファンド名称についているファンドが多いことでしょうか。

確定拠出年金でラインナップされている2本のファンドを例にあげてみました。どちらも特徴が表れているかと思います。
● フィデリティ・日本成長株・ファンド
● 大和住銀 DC日本バリュー株ファンド

【成長株】や【バリュー】と付いていますが、それらの用語を簡単にまとめておきます。

【成長】・【グロース】 =新しい企業や成長が期待できる企業に投資するスタイル
【割安】・【バリュー】 =価値に比べて評価が低い会社や財務が健全な企業に投資するスタイル
【小型】・【大型】=時価総額が小さい会社や、逆に大きい会社に投資するスタイル
【SRI】・【SDGs】・【ESG】=大きな括りとしてはどれも似たような意味を表しています。持続可能な社会の実現を目指している企業に投資するスタイル

■バランスファンド編

バランスファンドの場合も基本的な考えは同じになりますが、確定拠出年金のファンド場合は、数字が入っているものも多いのが特徴です。

● マイバランス30 ・ マイバランス50 ・ マイバランス70
2桁の数字は、株式の配分割合が示されています。マイバランス30の場合、株式30%、債券70%の配分となっています。“攻め”の株式の割合が小さいので、保守的な配分と言えます。一方で、マイバランス70の場合、株式70%、債券30%の配分ですので、株式が多い積極的なファンドと言えます。

● りそな ターゲット・イヤー・ファンド2030、2040、2050
4桁の数字の場合は西暦を表しています。この西暦ですが、安定運用を始める西暦となっています。一般的には、このターゲット=退職時に合わせる考え方が説明されています。

例えば、【2050】 の場合ですと、現在は株式が多く配分されていますが、2050年に向けて、徐々に株式の比率が下がっていき、2050年には安定的な現金や債券中心で運用されるファンドとなっています。このファンドの選び方ですが、一般的には退職時の60歳に合わせる説明がされています。

しかし、再雇用や定年時に受け取らず運用する可能性も高いと思われますので、個人的には【定年+10年】にしてもいいかと感じています。具体的には、2040年に60歳の定年退職を迎えるならば、+10年にした、2050年のファンドを選ぶ感じです。

他にも、バランスファンドの場合は、【堅実型】・【成長型】など、数字以外で表されていることもあります。運用スタイルが示されていればいいのですが、【6資産】だとか、【8資産】という記述だけの場合もあります。これは組み入れられている資産の商品数が示されています。

バランスファンドの場合は、1本で幅広い分散投資ができるのが魅力的なファンドではありますが、自分の考えに合っていないと意味がありません。どんなファンドか不明な場合は、次に解説する【目論見書】をチェックすることで解決します。