「ネットではOKって言っていたのに……」

太田さんが「節税のため」として計上していた経費は、税理士のチェックにより否認される部分が多数ありました。

自宅のデスクを作業スペースとして使っているだけなのに、家賃を大きく経費計上したり、車の賃料を月5万円としたり、隣町への移動を出張扱いにし、日当5,000円を支給するなど。

「ネットではOKって言っていたのに……」

その他、友人と行った飲食店の飲食代など、経費として認められない金額が多く、法人に約70万円の税金が発生しました。

さらに追い打ちをかけたのが、社会保険の指摘です。

60歳を超えると国民年金の納付義務はありませんが、法人を作って厚生年金に入ると、69歳までは支払い義務があります。

既に60歳になっている太田さんは、法人を設立することで払わなくてよかったはずの年金を、わざわざ支払っていたのです。

結果、1年ちょっとで太田さんは法人を閉鎖することにしました。

なお、法人の閉鎖手続きも複雑でわかりにくく、結局、司法書士に依頼して15万円ほどの費用がかかりました。さらに、2期目の決算・申告も必要となり、税理士への報酬ももう20万円追加に。結果、個人事業主のまま続けるよりも大きな負担となってしまったのでした。