人生100年と言われる時代。健康寿命が長くなり、自分の身の回りのことが自分でできる人が増えればよいのですが、現実はそう簡単ではありません。高齢の親の介護に、子どもが長い時間を費やすこともあります。

介護のタイミングによっては婚期を逃してしまう場合もあるほどです。今回は、親の介護をしていた41歳の女性のお話です。

母親の介護が始まる

41歳の山田玲子さん(仮名)は、ずっと疲れ果てていました。

彼女は22歳から39歳まで、17年もの長い間お母さんの介護をしていたのです。ひとり娘でしたから、お父さんと2人で介護していたものの、お父さんには仕事があったので、どうしても娘の玲子さんの方が負担が大きくなってしまいます。

もともとお母さんは、お花の先生をしていました。毎日のように教室に行き、生徒さんに教えていたそうです。そのお母さんが、脳梗塞で倒れ、一命は取りとめましたが、家事は一切できません。そのため玲子さんが、家事を引き受けることになりました。