今期は減益予想も4~6月は2ケタ増益 前期・前々期は毎四半期で上方修正
続いて業績の見通しを確認しましょう。今期(26年3月期)は減収減益を予想します。自動車の生産台数は前期と同水準を見込む一方、円高を想定すること、また原燃料費や労務費などの高騰を見込むことから、業績は前期比で悪化する計画です。なお、利益は下期に偏重する予想となっています。
【住友理工の業績予想(26年3月期)】
・売上高:6150億円(-2.9%)
・事業利益:400億円(-7.8%)
・営業利益:384億円(-7.6%)
・純利益:205億円(-25.2%)
※()は前期比
※同第1四半期時点における同社の予想
※事業利益…売上高から売上原価、販売費および一般管理費を控除し、持分法による投資損益を含めて算出
出所:住友理工 決算短信
第1四半期は減収増益でした。売上高は前年同期比1.8%減、事業利益は14.5%増で着地します。自動車用品は円高影響などから同1.5%の減収でしたが、原価低減活動や生産効率の向上などから同20.0%増の事業増益となりました。
これを受け、住友理工は中間期までを中心に予想利益を上方修正します。事業利益は、期首では上期で110億円、通期で390億円としていましたが、それぞれ180億円と400億円に増額しました。
住友理工は近年、業績予想の上方修正が相次いでいます。24年3月期と25年3月期は、いずれも第3四半期までの決算すべてで上方修正し、うち24年3月期は通期の実績も上振れました。今期も毎四半期で見通しを引き上げるのでしょうか。第2四半期決算は10月30日に公表の予定です。