雇用統計を受けた市場の反応

今回の雇用統計を受けて、市場での利下げの織り込みがさらに進みました。具体的には9月の利下げの織り込み度合いが118%まで上昇しました。これは25bpの利下げを完全に織り込んだ上、50bp利下げの可能性も18%織り込んでいることを意味します。また、来年の年末までの利下げの回数も雇用統計前は6回未満でしたが、現在6回の利下げを完全に織り込んでいます(スライド 6)。

 

この結果、為替市場ではドル安が進みました。過去1年のドル指数を振り返りますと、7月までドル安が進んだものの、それ以降は関税交渉の進展と関税収入による財政悪化不安の緩和により、ドルが持ち直しました。一方、8月1日に発表された7月の雇用統計を受けて再び上値が重くなり、先ほどの8月雇用統計を受け、最近の安値圏までドル安が進んでいる状態です(スライド 7)。