2024年に新NISA口座を開設した個人投資家たちは、翌年にどのような行動をとったのだろうか。個人投資家5000人のNISAをはじめとする投資活動をまとめた「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」(日本証券業協会)が2025年9月に公表された。同調査では投資家にNISA口座で購入金額を変更したかどうか、理由を含めて聞いている。

つみたて投資枠は約半数が「現状維持」

2024年に新NISA口座を開設した投資家たちは、翌年にどのような投資行動をとったのか。調査結果によると、つみたて投資枠と成長投資枠でやや異なる傾向が見られた。

つみたて投資枠では、「購入金額は変わらない(または予定、以下同)」という回答が48.9%と最も多かった。約半数が金額を変更せずに継続、またはその予定だということだ。「購入金額を増額している」は13.2%、「購入金額を減額している」は4.4%にとどまり、金額を変更する人は合計でも17.6%と少数派だった。

2025年のNISA口座(つみたて投資枠)購入金額の変更予定 

2025年のNISA口座(つみたて投資枠)購入金額の変更予定を表した図表
 
出所:「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」(日本証券業協会)
 

年代別に見ると、30代以下の若い層では「購入金額は変わらない」が60.2%と高く、「購入金額を増額」も23.8%と全体平均を大きく上回っている。一方、年代が上がるにつれて「同投資枠で購入していない」が増加し、70代以上では53.3%に達する。若い世代ほど積極的につみたて投資枠を活用している傾向が顕著となっている。

●前編:「資産運用は「難しそう」「怖い」と思っている人が知っておきたい、NISA投資家4000人の意外な本音」