新NISA口座の開設、若い層ほど早期

新NISAに興味がある人は、実際に投資している人の実態を知りたいことだろう。参考になるのが個人投資家5000人を対象に行われた調査「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」(日本証券業協会、2025年9月公表)だ。まずは新NISAの取り組み状況や投資経験について詳しく見ていこう。

2024年1月からスタートした新NISA口座の開設状況はどうなっているのか。調査対象者の個人投資家5000人のうち2024年に口座を開設した人は73.0%、25年に開設した人は9.1%で、合わせて82.1%が新NISA口座を開設している。

新 NISA 口座の開設状況

新 NISA 口座の開設状況を表した図表
 
出所:「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」(日本証券業協会)
 

「今後申し込む予定である」と回答した人は3.3%、「申し込むつもりはない」と答えた人は14.7%。なお調査時期は2025年4月15日~19日であり、現時点ではさらに増えている可能性がある。続いて、新NISA口座を開設した人はどの年代が多いのかをランキング形式で確認してみよう。

新NISA開設状況年代別ランキング

1位 30代以下 83.2%
2位 40代 79.9%
3位 50代 73.2%
4位 60~64歳 71.2%
5位 65~69歳 66.6%
6位 70代以上 63.6%
※2024年の開設状況

出所:「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」(日本証券業協会)よりFinasee編集部作成

24年のNISA口座開設率は30代以下で83.2%と最も高く、年代が上がるにつれて低下傾向にある。40代は79.9%、70代以上では63.6%となっている。若年層ほど新制度への対応が早いことが分かる。

一方で「申し込むつもりはない」という回答は年代が上がるほど増加。30代以下では4.1%に過ぎないのに対し、70代以上では23.1%と5倍以上の開きがある。若い層ほど新NISAの長期的なメリットを享受できる期間が長いと考えているのかもしれない。

●前編「新 NISA でいくら購入した?「つみたて投資枠」「成長投資枠」【3600人の答え】」