NISAを始めている人の年収の傾向は?
新NISA口座開設者の個人年収を見ていこう。口座開設している人の年収にはどんな傾向があるのだろうか。
新 NISA 口座の開設状況個人年収別ランキング
1位 300万円未満 40.9%
2位 ~500万円未満 26.0 %
3位 ~700万円未満 15.8 %
4位 ~1000万円未満 10.3%
5位 1000万円以上 7.1%
※24年~25年4月19日までの開設者
出所:「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」(日本証券業協会)よりFinasee編集部作成
回答者のうち、新NISA開始当初から調査期間中までに開設した人の年収は「300万円未満」が40.9%を占め、最も多い。「300万円以上500万円未満」と合わせると、新NISA口座開設者の66.9%が年収500万円未満となる。
ランキングはおおむね日本の年収構成に沿った順にみえる。注意点は世帯年収ではなく個人年収である点と、新NISA口座を開設済みの回答者は60代以上が4割という点だ。すでに現役を退いた年代が多いことが影響しているとみられる。
以前から投資をしていた?
調査結果からは、NISAをきっかけに投資を開始したかどうかも分かる。NISA口座開設者に同口座の開設前に有価証券を購入したことがあるかを聞いており、結果は「上場株式を購入したことがある」(59.6%)、「投資信託を購入したことがある」(48.7%)となった。いずれの有価証券も「購入したことがない」と回答した人は22.7%であり、残りの77.3%、つまり約7割はNISA口座を開設する前から株式や投資信託などで投資を始めていたことになる。
NISA 口座開設前の有価証券購入経験(複数回答)
※NISA口座開設者
(注)前回調査まで「購入したことがある」であった項目を、今回調査から「上場株式を購入したことがある」「投資信託を 購入したことがある」「ETF を購入したことがある」「REIT を購入したことがある」「上場株式・投資信託・ETF・REIT 以外の有価証券を購入したことがある」に分割する修正を行った。
年代別に見ると、年代が上がるほど購入経験率は高くなる傾向がある。上場株式の購入は30代以下では45.7%にとどまるが、70代以上では73.5%と1.5倍以上の差がある。投資信託については30代以下では44.4%、65~69歳では55.8%と10ポイント以上の差が見られるものの、上場株式ほどの大きな開きはない。

