父の介護拒否によりホームとの関係が悪化
ホームとの間でトラブルになりかけたのが、父の介護拒否の問題です。3年ほど前にホームに入居した頃の父は、一人で生活をするのに不安はあるものの、食事や入浴、トイレなどはスタッフの方の手を借りなくても自分でできる状態でした。しかし、この1年ほどで急速に老化が進み、紙オムツが手放せなくなりました。
それはそれで仕方がないと思うのですが、昨年の末頃からスタッフが紙オムツを替えようとするのを拒み、時には暴力的な言動を振るうようになったというのです。
父は年齢の割には長身でしっかりしたガタイの持ち主です。しかし、母や娘の私に手を上げたこともなく、いくら判断能力に支障をきたしたとはいえ、他人であるスタッフの方にそんな失礼な振る舞いをするなど想像もできません。
とはいえ、居室内で尿を垂れ流すようになり、スタッフの方は連日その後始末に追われていると聞きました。強烈なアンモニア臭はいくら拭いてもなかなか消えず、ほとんどお手上げ状態なのだとか。
今の施設長は母が入居していた頃に現場でお世話をしてくださった方です。気心も知れていて、最初は「気が付いたことやしてほしいことがあったら何でも言ってね」と優しい言葉をかけてくれていました。ところが、この件に関しては「他の入居者さんにもご迷惑をおかけすることになるので……」と暗に出ていってほしいと言わんばかりです。
3カ月ほど前にはホームと契約している精神科の医師の診察を受けさせた上で、「先生が精神科病院に入院して治療した方がいいと言っている」などと伝えてきたので仰天しました。今はそうでもないのかもしれませんが、精神科病院というと閉鎖病棟に入れられたり、身体拘束をされたりする印象があります。80歳を超えた父をそうした状況下に置くのは抵抗を覚えました。