2025年最新の賃金動向は?
2025年4月7日、厚生労働省は「毎月勤労統計調査 令和7年1月分結果確報」を公表しました。調査結果によると、2025年1月の現金給与総額は前年同月比1.8%増の29万2468円となりました。うち一般労働者が37万6626円(2.0%増)、パートタイム労働者が10万8978円(4.3%増)となり、人手不足が深刻化する業界において、企業が人材確保のために待遇改善に積極的に取り組んでいる様子が見て取れます。
特に注目すべきは、パートタイム労働者の賃金上昇率が一般労働者を上回っている点です。この傾向は、小売業やサービス業においても顕著に表れているようです。
スーパーマーケット店長 山田健一さんが語る給与アップの裏側
東京都町田市在住の山田健一さん(42歳)は、大手スーパーマーケットチェーンの店長として15年のキャリアを持ちます。年収650万円、妻と小学生の子ども2人の4人家族。最近の給与明細を見ながら、山田さんは期待を膨らませています。
「この1年で、パートさんの時給を平均で50円上げました。すると驚いたことに、スタッフの定着率が格段に良くなったんです」と山田さん。
店舗運営の経験から、人材確保の重要性を痛感していた山田さんは、本部に掛け合って待遇改善を実現。その結果、店舗の業績も上向きました。
「以前は『時給を上げると経費が増える』と考えていましたが、実際はその逆でした。経験豊富なスタッフが定着することで、教育コストが削減され、接客の質も向上。売上増に繋がっています」