「笑い話にしてやろう」

「なぜそんなことができたのかというと、株で得をすればもちろんうれしいですが、たとえ大金をはたいて損をしたとしても、“笑い話にしてやろう”と思ったからなのです」(うさみさん、以下同)。

夏のボーナス全額を米国半導体関連株に投じた理由についてそう語るうさみさん。投資歴1年未満とは思えない豪快なその決断にはある根拠がありました。

「併せてつみたて投資枠も運用し始めており、上がったり、下がったりしながらも運用成績は次第にプラスで安定してきていました。対して米国個別株は株価の上がり下がりがかなり激しく、悪いニュースが出回れば即、株価が下落するので焦りが募ります」

併行して運用しているつみたて投資枠の投資信託の安定的なパフォーマンスをよりどころに、成長投資枠では思い切って米国株投資に踏み切ったうさみさん。手に汗握る株価動向にやきもきしながらも、「それでも損切りはしない」と言います。

「結局のところ、投資は“握力選手権”なのだと思います。おかげさまで個別株は稼ぎ頭となっています。ただ、本当に運が良かっただけなのですが…」

新NISAで投資を始めた1年目にもかかわらず冷静に状況を分析するうさみさん。全体の損益はどうだったのでしょうか。