目からウロコの数々
上の娘は昨年から社会人になりましたが、下の息子はまだ大学1年生です。
そんな我が家の経済事情を重々理解している夫は、100%自分に非があることを認めた上で「息子が大学を卒業するまでの学費は払う」「自宅マンションには私たちが住み続け、ローンは自分が負担する」と言ってきました。
夫にしてみれば最大限の譲歩なのでしょうが、私のパート代と娘が家計に入れてくれる8万円を足しても、毎月の収入は16万円ほど。これではマンションの管理費や修繕積立金に税金、光熱費を払っていくのがやっとです。
藁をもつかむ思いで縋ったのがファイナンシャルプランナーの小原さんでした。小原さんはご自分が幼い子供を抱えて離婚し大変苦労されたそうで、同じような経歴を持つ“士業”の女性たちと経済的に恵まれないシングルマザーや、ドメスティックバイオレンス(DV)に悩む女性たちの支援をしていたのです。
苦境を打ち明けたところ、まずは税理士の中本さんが、私の経歴を見て自分の顧客である病院の医療事務の仕事を紹介してくれました。ちょうど職員の退職が決まっていて代わりの人を探していたらしく、給料は手取り25万円ほどですが、正社員にしてもらえることになりました。
恥ずかしながら、私はこれまで税金や社会保険料を払わなくて済む働き方が一番お得だと信じ込んできました。ですから、中本さんから「厚生年金に加入して保険料を払えば将来受け取る自分名義の年金を増やすことができる」「旦那さんと離婚したら本来は自分で国民健康保険に加入しなければならないけれど、勤務先の病院の健康保険に入ることで保険料は病院に半額負担してもらってこれまでと同じように健康保険が使える」と教えていただき、目からウロコでした。