住宅購入のタイミングを逃し、老後の賃料負担が心配
夫に家計を任せていると大変なことになるので、結婚してからわが家の金銭管理は全て私が担ってきました。夫は転勤族だったため、私の方はなかなか定職につけないのがネックでしたが、赴任した先々で割のいいアルバイトやパートの仕事を見つけ、ずっと働いていました。
結果的に、50代後半の現在までに何とか3000万円の貯蓄ができました。
5年ほど前に「公的年金だけでは老後資金が2000万円足りない問題」が話題になったのは記憶に新しいところです。私たち夫婦は厚生年金の標準的な世帯(平均的な収入を得ながら40年間厚生年金に加入していた会社員の夫とその夫に扶養されている妻)なのでまさにドンピシャなわけですが、あのケースと大きく異なるのは、私たちには持ち家がないことです。
赴任先での社宅や借り上げ住宅での生活が長く、購入のタイミングを逃してしまったのです。近年は不動産市場が高騰して家賃も上昇傾向にありますから、老後資金が3000万円あっても結構な額が住宅費に消えていくことになるのではないかと焦っています。
私たちには子供もいないので、将来要介護状態になった時の不安もあります。そこで、親から相続したお金でそれぞれが民間の介護保険に加入し、いざという時は年100万円以上の介護年金を受け取れるように準備しています。
3歳年上の夫は2年後には定年を迎えます。本人はリタイアする気満々で、「仕事を辞めたら好きなバイクで世界一周ツーリング旅行に出かけたい」などという夢のような話をしています。
私としては、夫の勤務先には65歳まで雇ってもらえる継続雇用の制度があるわけですから、せめて65歳まではしっかり働いてほしいと思います。ただ、そういう話を持ち出した途端、夫は「俺の人生は俺が決める。お前は口を出すな」と怒り出すので、なかなか本音ベースの話し合いができないでいます。