最近、毎日のように降る激しい雨はもはや熱帯地方のスコールのよう。冠水や落雷による停電被害なども出ているようです。電池や飲料水の確保など、災害対策を改めて確認しておきたいですね。今回は、災害や異常気象による農作物等への価格への影響や必要な備えなどについて解説します。
災害被害額世界上位の日本、これからの季節は雨雲レーダーなど活用を
今年の夏も暑くなりました。昨年は史上最も暑い夏でしたが、それに匹敵するか、今後次第で上回る可能性もあります。気象庁は9月も厳しい残暑になるとの予報を出しました。気温が高くなると空気中の水蒸気の量が増加します。それはいずれ雨となって地上に戻ります。つまり猛暑と降雨はセットとなりやすいのです。
猛暑の原因は二つあるとされています。一つは地球温暖化です。二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスが大気中に蓄積され気温を押し上げていると見られています。もう一つはラニーニャ現象です。これは赤道付近を吹く貿易風が強くなることで起こる地球規模の異常気象です。今年は二つの原因が重なったこともあり猛暑となりました。
日本は災害による被害額で常に世界の上位です。地震が多いこともありますが、近年は台風や集中豪雨による水害が増加傾向にあります。集中豪雨では落雷により停電や断水などの被害も出やすくなります。
異常気象は農作物の収穫に影響を与えます。今年のコメの価格の高騰は、昨年の猛暑による不作が原因でした。もし今年も不作となれば、もっと価格が上がるリスクがあります。これに備えて多くの消費者はコメを多めに調達しました。スーパーのコメの棚が空っぽになった光景がよくニュースで取り上げられました。コメは長い間、例外的に価格が安定した物価の優等生でした。しかし、ついに異常気象の影響が及び始め、いくつかの葉物野菜や果物などと同様に価格が高騰しました。これから日本列島は台風が増えるシーズンに入ります。生鮮食料品価格の動向を常に意識し、賢い消費者になるのが得策だと思います。
日常生活で重宝するのがスマホですぐ見られる雨雲レーダーです。宇宙衛星から捉える雨雲の動きのAI(人工知能)による予想は高い確率で当たります。通勤で帰宅の時間帯に雨雲レーダーをチェックするのは必須になり始めています。停電や断水に備える災害対応の重要性が一段と増しています。備えあれば憂いなし、を常に心がけたいですね。
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