最初にマッチしたのは“有名アイドル似”の女子大生
最初に利用したのがマッチングアプリです。気合を入れてフォトスタジオに行って“5割増し”のプロフィール写真を撮影し、自己PRも何度も書き直して結構いいんじゃないのというものを載せました。
けれど、なかなかマッチングまでは進みません。
半年ほどしてようやく出会ったのが九州在住の15歳下の大学生でした。メールを何度かやり取りしているうちに、「健太君に会いたい! 東京行きたい! でも、お金ないんだよね」と泣きつかれ、「もうすぐボーナス出るし、飛行機代とホテル代、援助するよ」と持ちかけました。
下心がなかったかと言えばうそになります。同じ九州出身で“奇跡の1枚”で一躍有名になったアイドルによく似た彼女はまさに僕のドストライクで、会ってみたい気持ちが強かったのです。
待ち合わせ先は羽田空港にしました。彼女はジーンズにリュックサックというカジュアルな格好で現れました。大きなアーモンド型の目やちょっとハスキーな声は確かに僕の好きなアイドルに似ていました。
まずは、空港内のカフェでお茶でも、ということになりました。
僕の職場は定年前の男性上司やパートの主婦の方ばかりなので、久しぶりに若い女性と2人きりという状況に緊張しました。しかし、彼女はあまり物おじしないタイプらしく、大学や自分が今はまっているアイドルグループのことなどいろいろ話してくれたので、話が途切れて気まずい雰囲気になることはありませんでした。
失敗したのは、彼女が不安だろうと思って、用意してきた15万円の入った封筒をすぐに渡してしまったことです。