山本さんの結婚を阻んだ高すぎる理想
山本さんの最終学歴は大卒で、仕事は流通業です。年齢35歳、年収は500万円ほどあります。実家は農業をしていますが、山本さんと弟は後を継がないため、東京に保有する農地の一部を売却してアパート経営に乗り出すことになりました。
一般的に言われる「不労所得」で、生涯生活に困らないお金を得られる可能性があります。でも、これに関しては「まだ確定事項ではないので、結婚相談所のプロフィールに書かないでほしい」との希望がありました。
こうして結婚相談所に登録した山本さんですが、なかなかお見合いまでたどり着けずにいました。女性からすると年収500万円は理想と少し離れてしまいますし、何より山本さんは肉体労働者なので、仕事中の事故を心配する方もいたからです。
ですが、お見合いができない理由は女性にばかりあるわけではありません。山本さんは、相手の容姿にこだわりがあり、可愛い人やきれいな人を求めていました。それに加えて、性格は優しく愛嬌(あいきょう)がある、そして自分にだけ愛を注いでくれる人が結婚相手の条件だったのです。
ですがそのような、ある意味“完璧な女性”との出会いはそう簡単になせるものではありません。
「どうしていつもうまくいかないんだろう」
理想と現実のギャップに気付かない山本さんは悩んでいました。