親が病気になったり、介護が必要な状態になったりしたら、親の家計だけで費用を負担できるだろうか。親が無駄遣いしているように見えるけれど、家計は大丈夫だろうか。そんな風に子が親の家計を心配することは珍しくありません。
この不安をなくすには、とにもかくにも親と話をするに尽きるのですが、親とお金の話をするのはやや気が引けてしまうものです。ただ、会話のきっかけが見つかれば話しやすくなるかもしれません。
今回は筆者の実父が山で遭難した、なんとも迷惑な実話を元に、親とのお金の会話をする方法、その際に必ず聞いておきたいポイントについてお話しします。
趣味の登山で父が遭難!
父の趣味は登山で、登山歴は40年近くになります。遭難した日も、いつものように車で登山口まで行き、車から降りて山を登り始めました。標高約500メートルの山で、ゴールである頂上に到着。頂上からの眺めを満喫した後、下山しました。
その山には、非常に歩きづらい難所があるらしいのですが、父はその難所を通過し30分ほどたった頃、ある異変に気づきました。もうとっくに見えてもいいはずの看板が、いつまでたっても見えないのです。
どうやら、難所を通過した安心感からかぼんやり歩いてしまっていたようで、曲がるべき道を曲がらずに歩いてしまったようです。おかしいと思い引き返したものの、いつまでたっても元の道には戻れません。1時間ほど歩き続けたのち、「これは完全に迷った」と判断し、携帯から119番に通報しました。