米中対立で再び要衝となる日本

第二次世界大戦後の世界は、ソ連を中心とした東側諸国と、アメリカ・イギリスを中心とした西側諸国の対立が1つのテーマでした。しかし1991年には東側の軍事機構であるワルシャワ条約機構が解散し、ソ連も崩壊します。

現在、対立軸はアメリカ対中国へ移っています。市場経済を導入した中国は飛躍的に発展し、アメリカに次ぐ世界2位の経済大国へと成長しました。急激に拡大する中国に、西側陣営は警戒感を強めています。

【アメリカと中国の名目ドル建てGDP(1990年~2022年)】

IMF 世界経済見通し(2023年4月)より著者作成

近年は特にアメリカとの対立が深まっています。トランプ前大統領時代に貿易摩擦問題が顕在化したほか、現在は半導体を巡って互いに規制をかけ合う事態に至りました。

冷戦期もそうだったように、日本は地理的に西側陣営の最前線にあります。地政学リスクを嫌ったとみられる半導体大手が日本に相次いで進出するなど、現在は漁夫の利を得ていますが、米中対立が先鋭化すれば影響は免れないでしょう。

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。