(2)今後の運用方針
組入資産毎に、目論見書に記載された今後の運用方針が文章で簡潔にわかりやすく示されています。

アクティブ運用の投資信託を選んでいる場合は、この部分をぜひ読んでください。運用している人たちがマーケットの先行きをどう考えて、どういう戦略で運用しようとしているのか確認し、自分が賛同できるのか改めて確認してください。

(3)お知らせ
約款の内容の変更や運用体制の変更など重要な事項があった場合は、その内容が記載されます。「該当事項なし」ということが多いですが、チェックしておきたい項目です。

(4)投資信託の概要
その投資信託の概要(商品分類、信託期間、運用方針、主要投資対象、運用方法及び分配方針)について表を用いて示されています。

(5)代表的な資産クラスとの騰落率の比較
参考情報として、過去5年の「代表的な資産クラスとの騰落率の比較」について、下記のように帯グラフなどデータがまとめられています。他の資産クラスにくらべて、平均値が高いのかどうかや、最大値と最小値の幅から、いい時と悪い時のブレ幅を確認できます。特に、市場の状況によっては悪い時の最小値ぐらいに下落することを改めて確認しておくといいと思います。

出所:野村アセットマネジメント「野村外国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け)」交付運用報告書(2022年5月)よりFinasee編集部作成

 

(6)当該投資信託のデータ
組入資産の内容がグラフや表を用い、わかりやすく示されています。「種類別構成」で資産別、国・地域別、通貨別の投資割合を把握すれば、資産分散する際の参考情報になります。さらに「組入上位ファンドの概要」にある「組入上位10銘柄」を見ると、自分のお金が実際に何に投資されているか、何の価格が上がると自分の年金資産が増えるのかイメージが湧くと思います。

運用報告書は、みなさんが想像しているよりも平易な言葉で書かれています。決算日から2カ月程度で新しい運用報告書が公開されます。自分が大切な年金資産を託している商品を実際のマーケットとの関係の中で知ることは、運用スキルを上げていくことにつながります。この機会にぜひチャレンジしてみてください。