来年から枠が大きくなるNISAに注目が集まっています。現在のつみたてNISAはつみたてNISA枠として利用できる額が3倍になりますが、対象商品は現行と同じ「長期・積立・分散に適した」商品に限られます。2023年7月12日現在対象となっている投資信託は237本、日本で購入可能な約6000本の投資信託のうちのわずか4%に厳選されています。この「つみたてNISA」による絞り込み機能を、iDeCoの商品選びにも役立てみてはいかがでしょうか。

iDeCoを始めるために必要な情報は何か

理事をしているNPO法人 確定拠出年金教育協会では「これからiDeCoを始めたい人のための情報サイト」をコンセプトに、iDeCoに関する情報を中立的な立場で提供する「iDeCoナビ」という情報サイトを運営しています。

2016年の立ち上げ以来、始めたい人のご意見に耳を傾けながら、「信託報酬ランキング」(https://www.dcnenkin.jp/cost/)投資信託デビューをお考えの方のための「かんたん2分動画」(https://www.dcnenkin.jp/concierge/)「金融機関ざっくり比較」(https://www.dcnenkin.jp/search/bank.php?mode=comparison)などのコンテンツを追加してきました。そして、2023年7月より、月次更新で提供している商品情報に以下のように「つみたてNISA対象商品」マークを追加しました。

 

この背景には、iDeCoを始めたくても商品が選べない・決められないから始められないという声があります。すでにiDeCoで積み立てを行っている人の多くは、ネットで情報を見て、比較を行って、商品を決めることができた人です。体感的にはそれと同じか、それ以上の方が、iDeCoは老後資金を準備するのに良い制度だから利用したいと考え、運営管理機関から資料を取り寄せるという行動までしたものの、申し込みには至っていないようです。

申し込みできていない理由を伺うと、皆さん「商品が決められない」とおっしゃるのです。加えて「低金利だから預金でなく投資信託にチャレンジしてみたいけれど、どれにしたらよいのかよくわからない」とおっしゃる方がほとんどです。税制優遇のある老後資産形成を始める入り口に立っているのに、もったいない、どうにかしたい、と感じていました。