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1997年2月19日、「中国近代化の父」と呼ばれる鄧小平(とう・しょうへい)氏が亡くなりました。中国経済を大きく発展させた功労者として有名ですが、天安門事件で国際的な批判を浴びた人物としても知られます。
今日は中国経済が成長してきた歴史と、中国株式市場の概要について押さえましょう。
高成長の礎を築く
1978年に実権を握った鄧氏は、社会主義的な構造だった中国を市場経済へと移行させる「改革開放政策」を採りました。税を優遇し外資の誘致を目指す経済特別区の設置や統制緩和による経済自由化の促進を図り、より先進的な経済を目指します。
【主な改革開放政策】
・1979年9月:農業改革に着手
・1980年4月:IMF加盟
・1980年5月:経済特別区の設置を決定(深圳など4カ所)
・1985年2月:経済技術開発区の建設を決定(上海など14都市)
・1986年10月:「外国企業の投資奨励に関する規定」交付
・1990年12月:中国初の証券取引所(上海)を開設
出所:内閣府 世界経済の潮流(2002年秋)
これらの政策を受け、中国経済は目まぐるしく成長しました。2010年には名目GDP(ドル建て)で日本を上回り、現在ではアメリカに次いで世界第2位の経済規模を誇ります。
【ドル建て名目GDPの推移】
中国の成長率は、新興国の中でも驚異的です。2020年までに新興国全体の経済は1980年のおよそ12.6倍に拡大しましたが、中国は約49倍にまで大きくなりました。
【ドル建て名目GDPの推移(1980年=100)】