横山家の夫婦別財布、収支不干渉の実態
もともと、紗枝さんご夫婦の家計担当は、住宅ローン、光熱費など固定費は夫の亮平さん担当。変動費は紗枝さん担当、というルールがあり、それ以外はお互い干渉せず完全自由です。それは、収入についても同様で、お互いに収入がありそれぞれの担当部分の支出に困ることはないため、干渉しませんし、貯蓄ルールもありません。そのため、紗枝さんは亮平さんの売上減少にしばらく気づかなかったわけです。
とはいえ、紗枝さんにも“思い当たるふし”はあったそうです。亮平さんには、仕事柄、繁忙期・閑散期があります。在宅ワークの紗枝さんは、繁忙期と思われる時期ですら亮平さんが家で動画を見ている姿を見て、少し不審に思っていたそうです。しかし、亮平さん担当の固定費は問題なく払えていたため、不審に思いつつも干渉することはなかったそうです。
紗枝さんは「私が毎日保育園の送迎をして、家事も仕事もしている間、動画を見てヘラヘラ笑っていたわけ?」と、徐々に怒りが湧いてきたと言います。「私は頑張っているのに」「夫を信じてきたのに」と思うと悔しいやら情けないやら……気持ちの置き所がないのでしょう。
亮平さんにしてみれば、単純に現在の家計しか見えていなかっただけですが、責められると何も言い返せません。
そこで、亮平さんと一緒に将来必要になる資金を洗い出すことにしました。
●教育費、老後資金それぞれいくら必要で、どう準備すればいいか? 一刻も早く着手すべき理由とともに、後編『「夫婦の年金は16万円…」老後破産を回避する、超シンプルな「お金の育て方」』にて解説します。