理想的な物件と出合い、購入に気持ちが傾くも…

今春から休日を利用して家族で物件巡りをしていたのですが、3カ月ほど前に、今の住まいのすぐ近くに大手不動産会社の大規模分譲マンションが建設されることを知りました。完成は1年後で、私たちが希望する3LDK72平方メートルの部屋の販売価格は5200万円です。この間取りなら、息子たちの勉強部屋も確保できそうです。

同期入社の妻とは共働きで、手取り年収は2人合わせて700万円ほどです。これまでは子供たちの保育所やベビーシッター、習い事などの出費がかさみ、正直あまり貯蓄ができていませんでした。しかし、販売前の下見会で試算してもらったところ、妻と別々にローンを組めば合わせて5000万円の借り入れが可能とのことでした。

この物件なら今の住まいと学区が同じなので、子供たちは入学したばかりの小学校を転校する必要がなく、保育所時代から仲良しのお友達と離れ離れにならずに済みます。妻や私にとっても、このエリアの乗り換えなしで通勤でき、会社までドアツードアで40分というアクセスの良さは大きな魅力です。

思いも寄らぬ好条件の物件に出合い、私たち夫婦の気持ちは8割方、いや、9割方購入に傾いているのですが、心配なのは住宅ローンです。私も妻ももともと借金にはネガティブで、銀行のカードローンすら利用したことがありません。それが一気に5000万円もの負債を背負うことになるのですから、迷いがないと言えばうそになります。

そもそも、これから10数年間は息子たちの教育費もそれなりにかかるわけで、わが家のバランスシートを考えたとき、ほとんどストック(資産)のない状態でデット(負債)ばかり大きくなるのもいかがなものかと思います。加えて、海外の利上げなどを背景に住宅ローン金利がじわりじわりと上がってきているのも気になっていました。