私たちに最も身近な税金といえば「消費税」でしょう。1988年12月24日に消費税法案が成立し、翌4月に初めて3%の消費税が導入されました。その後は段階的に引き上げられ、今日では10%(軽減税率の対象商品・サービスは8%)にまで引き上げられています。

本記事では「消費税率の変遷」と「消費税の使い道」について解説します。また2023年から始まる「インボイス制度」も、消費税の仕組みの理解にとって大切なので確認しましょう。

消費税の歴史

消費税法案は1988年12月24日、竹下登内閣のときに成立します。それまでの日本の税収は所得税に依存する構造だったため、その是正が目的です。

当初は3%でしたが、1997年に5%、2014年に8%に引き上げられます。しかし10%への引き上げは難航し、本来2015年10月に引き上げる予定だったのを2017年4月に延期し、さらに2019年10月へと再延期しました。現在の10%は2回の延期を経て導入されています。

【消費税 税率の変遷】
●1989年4月:3%
●1997年4月:5%
●2014年4月:8%
●2015年10月:延期
●2017年4月:延期
●2019年10月:10%(軽減税率:8%)

初導入から約30年と比較的若い税制ながら、消費税は日本の税収を最も支える存在となりました。2020年度は21.7兆円の税収があり、2021年度も日本の税収(一般会計)の36.9%を占める税収を見込んでいます。

【税収の構成比(国税+地方税)】