老後の資金を公的年金で増やしていく方法にも着目を
年金の繰り下げ受給をする
佐野さんが、ご主人の定年後も個人事業主として働かれるのであれば、年金の受け取りを65歳以降に引き延ばすことが可能です。例えば70歳まで引き延ばした場合、65歳から受け取る場合と比較して、受け取ることができる年金は1.42倍になっています。
年金加入期間を40年まで引き延ばす
国民年金は20歳になったら納めなければなりません。しかし、佐野さんの学生時代は、年金の納付は義務づけられておらず、そのため20歳から大学を卒業する22歳まで国民年金を納めていません。よって、62歳まで国民年金を納めることにより、国民年金を満額にすることが可能です。これをすることにより、さらにいいこともあります。2022年の法改正により、iDeCoの加入期間が65歳まで延長されます。ただし、これは、国民年金に加入していることが条件となります。つまり、佐野さんは、国民年金を満額まで支払うことにより、iDeCoの税制優遇が62歳まで使えることになります。
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以上のことから、佐野さんにこれからしていただきたいことは……
1 確定申告の際は「青色申告」に
2 iDeCoで老後資金を形成しつつ、税制優遇を受ける
3 国民年金保険料を62歳になるまで支払う(iDeCoも62歳まで加入)、そして、所得が130万円になったら国民年金を支払っていく
4 さらに所得が増えていったら、小規模企業共済、生命保険料控除、ふるさと納税などを利用する
各種制度を正しく理解して、第二の人生を楽しんでいただけたらと思います。応援しています。