ドルの動きにも変化が
今週は円安が目立った週でしたが、実際にはドルもじわりと上昇しています。主要通貨の対ドル変化率を見ますと今週は多くの通貨が対ドルで下落しています。(スライド12)

今週はドルにポジティブな材料が特にあったわけではありません。依然として政府機関の閉鎖が続いており、再開のめども立っていません。また、雇用統計が未だに発表されていませんが、労働市場悪化への懸念も燻ったままです。
もっとも、多くの市場参加者がすでに労働市場の悪化を予想しており、先週のADP雇用報告にて雇用者が減少したことを受け、雇用統計の下振れに対する市場の耐性もついたのではないでしょうか。
加えて、利下げを好感した株式市場では主要株価指数が最高値圏で推移しています。ドル指数とアメリカの対外金利差を見ると相互関税が発表された4月以降、金利差対比でみて大幅にドル安が進みました。ただ、7月以降はドルが下げ渋っており、足元では金利差にキャッチアップする形でドルの買い戻しが活発化している可能性があります。(スライド13)

実際、投機筋のポジションも春先以降にドルショートとなっていますが、7月以降のドルの下げ渋りを踏まえ、ドルを買い戻す動きが出始めていても不思議ではありません。(スライド13)
