◆市場に先んじて下落した「netWIN」が浮上

「netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)」は今回の下落相場でいち早く下落したファンドの1つといえる。2月19日の「S&P500」が史上最高値を付けた2月19日から3月末までの下落率は18.49%に達し、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の下落率のおよそ2倍の下落率になっている。この下落率の大きさが、かえって底入れ期待に働いたのだろうか、3月は売れ筋ランキングで順位を上げる結果になった。ただ、現実の動きは、4月2日の「相互関税」発表後に、一段安に売られて4月9日時点では高値から30.25%安という水準にまで下落してしまった。

「netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)」が投資するマイクロソフト、アップル、エヌビディア、メタ・プラットフォームズ、アマゾン、アルファベットなどの超大型ハイテク株は、米国企業の力(競争優位性)を象徴するような存在といえる。それだけに、米国株式市場が復調するのであれば、これらの大型ハイテク株から始まるのではないかという期待を集めたのだろう。

ただ、大型ハイテク株は、それぞれにグローバルに事業展開している企業であり、それだけ関税の影響も大きい。すでにエヌビディアが中国向けの輸出を大幅に制限される関係で業績の下方修正の見通しが伝えられて株価が急落するということがあった。スマートフォンや半導体については特別な配慮がなされるという見方もあるが、その内容は不明だ。しばらくは、関税に関するニュースに振り回される展開が続くのではないだろうか。「netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)」の人気が持続的なものか注目していきたい。

執筆/ライター・記者 徳永 浩