三菱アセット・ブレインズがまとめた2025年3月の公募ファンドの純資産残高は105兆6658億円で前月比1兆6659億円減少した。純資産残高が減少するのは前月に続き2カ月連続。「外国株式型」の減少額は1兆7354億円と大きく、「不動産投信型」(1628億円減)、「ハイイールド債券型」(238億円減)などの残高も減少した。一方、「エマージング株式型」は残高が1884億円増加し、「国内株式型」も445億円増加した。
資金流出入額は約1兆4450億円で、前月の約1兆4580億円から少額減額したもの、引き続き大きな資金流入になった。三菱アセット・ブレインズは「外国株式型も約1兆1,350億円の流入超と前月(約1兆2,050億円)からの流入額の減少は小幅であり、米国株式市場の下落による影響は限定的と言える」と分析。「流入額上位10ファンドでは、米国グロース型のアクティブファンドや、S&P500やFANG+などインデックスファンドの人気の高さが目を引く。引き続き米国グロース株投資の活発さが確認できる」と指摘している。
また、金価格の上昇を背景に、金関連ファンドも順調に資金を集めていることを指摘。「米経済の不透明感の高まりによる、米国金利低下、米ドル安を背景とした金価格の値上がり期待に加え、安全資産としての特性から、米国グロース株式に偏重したポートフォリオのリスク分散先として選好されていると考えられる」と、流入額ランキングで第9位に上がった「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」などの動きに注目していた。
資産別にみると流入額の大きな資産クラスは「外国株式型」に次いで、「国内株式型」の約1450億円が資金を集めた。