夫が亡くなって支給されるのは遺族年金だけじゃなかった
しかし、特老厚を受給し始めて数カ月たって、義人さんが64歳で突然亡くなりました。2人の老後の計画を考えていたところでしたが、「これから2人で老後を、と考えていたのに、1人で迎えることになっちゃった」と寂しく思います。
洋子さんは1人で過ごす老後のことを考えなくてはならなくなりません。遺族年金を受けられると聞いた洋子さんは年金事務所へ向かいました。
すると窓口の職員に「遺族年金が169万円出ますね」と案内されます。洋子さんは「他に私のパート収入もあるし、これから暮らしていくうえで、これでどうにかなるか……」と安堵します。続けて「他に何か年金制度からは受け取れるものはないですよね?」と確認します。
「いえ、遺族年金が支給されて、それとは別にあと一時金もありますね」との案内です。「一時金なんてあるんですか? 公的年金は一時金はないと思っていましたし、そもそも年金か一時金ってどちらかしか出ない類いのものだと思っていました」「年金と一時金が両方出る、そんなこともあるなんて」と気になった洋子さん。
「難しい仕組みに感じますが、どういうことか教えてくださいませんか?」と聞きます。
職員は義人さん死亡による給付について解説を始めました。
●公的年金で年金と一時金の両方が出ることになった理由とは? 後編【「知らなかった!」58歳おひとりさま女性が仰天…夫を亡くした後、受け取れることになった“遺族年金以外”のお金とは】で詳説します。
※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。