ほかにも新NISAで国内高配当株に投資できるファンドはあるが…

先述のとおり、日経平均高配当利回り株ファンドは新NISAの成長投資枠・つみたて投資枠の両方で購入することができます。配当や売却益が非課税となるので、長期保有を検討するならNISA口座を活用するのがよさそうです。

ただし、同様のコンセプトで運用する投資信託は他にもあり、次のような商品が新NISA(成長投資枠)に対応しています。違いは、つみたて投資枠にも対応しているのは現在のところ、日経平均高配当利回り株ファンドのみという点にあります。

・ダイワ好配当日本株投信(季節点描):予想配当利回りが高いだけではなく、成長性や割安性なども考慮して銘柄を選定(成長投資枠)

・日本好配当リバランスオープン:日経500種平均株価採用銘柄を予想配当利回りの高い順にランキング、上位約70銘柄に投資(新規購入の申込受付一時停止中※)

・One高配当利回り厳選ジャパン:配当利回りに加え長期における配当の持続性・成長性にも注目し、20~40銘柄を選定(成長投資枠)

・日本株配当オープン(愛称:四季の実り):相対的に配当利回りが高い銘柄を中心に、増配期待銘柄にも投資を行う(新規購入の申込受付停止中※)

・ニュー配当利回り株オープン(愛称:配当物語):予想配当利回りが市場平均と比較して高いと判断する銘柄を中心に投資(成長投資枠)

・新光日本インカム株式ファンド(3ヵ月決算型):高配当銘柄とREITに投資(成長投資枠)

・フィデリティ・日本配当成長株・ファンド(分配重視型):ポートフォリオの平均予想配当利回りが市場平均以上になることを目指し運用(成長投資枠)

・SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型):SBI日本高配当株式マザーファンドへの投資を通じて日本株に投資。2023 年 12 月 設定、SBI証券のみ取扱(成長投資枠)

※2024年8月5日時点

各商品とも高配当に着目しているのは同じですが、増配期待や成長性、配当の持続性、組入銘柄数などに違いがあり、つみたて投資枠は対象外の商品もあります。

前提として、つみたて投資枠を使うなら、日経平均高配当利回り株ファンドをはじめ、「長期・積立・分散」に適した商品を選ぶことになるでしょう。もちろん、実際に投資する場合は過去のパフォーマンスや実績なども確かめたうえで、商品を絞り込むことです。

また、同じ方針で運用する複数の投資信託を保有するのは、分散投資のセオリーに反します。日経平均高配当利回り株ファンドを始めとする高配当株を狙うファンドに投資するとしても、他の運用方針のファンドも購入するなど、リスクヘッジすることをおすすめします。